利用者さんからのお便り 1月

年末から1月にかけて、またまた楽しいお便りがたくさん!本年もよろしくお願い致します。

◆東京の1年生F太クンはいつも点字のお便りです。

いちばんたのしかったのは みんなうんちです。またかしてください。

ママの解説:「みんなうんち」はかなりうけていて、何度も読み返しては笑いころげていました。「ドライブにいこう」のように本の形が変わっているのも触っていておもしろいみたいですね。さらにおうちの絵本をお子さんと一緒にシール用紙に点訳され、F太と共有できる喜びを知ることができました。

◆お兄ちゃんと読んでいるのは神奈川の年長さんE介くん、将来の夢は大工さん!

お気に入りは「せかいのはてってどこですか?」「らいおんはしった」でした。

◆九州の盲学校5年生T大クンの感想は点字でどうぞ。ママからは嬉しいことに、全国各盲学校にお送りした絵本についてのご反応をいただきました!アンバサダー、ありがとう~

先日、学校に送られてきた「おおきなかぶ」と大下さんからのお手紙を拝見しました。保護者からは「おおきなかぶ」の絵本を手にして、「点字の読めない子も一緒に読めて、すごい」と感動しておりました。さらに、1つ1つ手作業で本作りをされていることにも驚いておりました。少しですが、ユニリーフさんの宣伝してきました。ただ、うちの学校には、点字使用者が少ないので・・。もっとユニリーフさんの本を読んでほしいなあと思いました。

◆三重県の盲学校3年生H子ちゃん。新年から楽しくてよかった~

物語になっているものも好きですが、「おやおや、おやさい」のように言葉遊びになっているものが、おもしろいようです。大笑いしながら読んでいました。

◆東京の盲学校2年生K太くん、点字ガンバってる!ガンバッてる!

今回はいつもよりたくさん「一緒に読もう」とK太が言いました。特に『せんろはつづく』は何度読んだことか、返却すると伝えると「また借りたい」と。風邪がなおらなかったり、赤ちゃんがえりしたりしていますが、本への興味が広がり成長を感じました。

◆千葉の年長Y実ちゃんに神奈川の年中Y恵ちゃん、東京の小3K雄クン、毎月絵本が届くのを楽しみにしていますとのこと。みんな読むのが速くなっているって、嬉しいですね。東京のK紗ちゃんは春からの小学校に憧れ、ペットブームも継続中。幼稚園の進路が希望どおりになった神奈川のKの助クン、K真クンと赤ちゃんの愛らしいお写真の御年賀状・・皆の成長に目を細めます♥

◆兵庫の元気いっぱい姉妹Y奈・K奈ちゃんは、素敵なクリスマスの時間になりました。楽譜があると、こんなふうにも使っていただけるのですね~♪

先日お借りした「ちいさなもみのき」は親子で楽しみました。父親とは一緒にピアノをひいてました!!

◆小学校も決まった神奈川のR翔クンも絵本で世界を広げている1人。

点字はまだまだですが、おかげさまでお話を作ったりするのが好きになってきました。



--------------
皆様から寄せられたお便りは、ご本人が特定されないような配慮のもとに、当HP、FBに掲載させていただくことがあります。掲載は困るという方は、事前にご連絡くださいますよう、よろしくお願い致します。

カテゴリー: お知らせ, 利用者さんからの声

逗子高校ワークショップ ユニバーサル絵本作り 初日

1月15日、毎年恒例、逗子高校総合学習「地域連携活動ワークショップ」(全2回)が開催されました。地域の講師が行うカルチャーセンター顔負けの魅力的なメニューが14講座も!ムービー作り、写真、造形ワークショップ、トレイルラン、ヒップホップ・・そしてユニバーサル絵本作り。

まずはなぜこういう絵本だといいの?という投げかけに始まり、続いて点字の仕組み解説~点字盤で書くところまで一気にみっちり。今年は少なめだったのでゆっくり見回ることができ、そのせいか皆とても優秀!混乱している人や、難しい~!という感想を述べる人もほとんどおらず(これはスゴイ!)、かなりの人がなんと本番の下打ちまで進みました。

来週はいよいよ本番、シートに打ちます。この調子だとスイスイ行きそう・・楽しみですね。点字を読んでくれる子どもたちに思いを馳せ、偉大なる人類の発明の一端に触れる・・みんなの心に何かが響く授業になりますように~~

 

カテゴリー: お知らせ

全盲大学生海外初一人旅、コスタリカ環境保護ボランティア紀行 その5

度々私事で大変恐縮ですが、全盲娘の海外初一人旅、コスタリカ環境保護ボランティア紀行、『点字ジャーナル』連載の第5回です。よろしければどうぞ読んでやってください。

==========

★20歳の春、忘れられない3週間 in コスタリカ★
(5)蝶を追って

コウモリ、吠え猿と並ぶ、バラオンダ国立公園の名物は蝶だ。青く美しいモルフォをはじめ数種類が生息しており、調査のためにみんなで手作りした罠をしかけに行ったことが忘れられない。
罠作りをするのは、公園で働く人々の憩いの場であるキッチンだ。四方に壁がないので、周りの木々から生き物が葉っぱを食べているような音がひっきりなしに聞こえ、羽音が聞き取れるほど近距離を小鳥が飛んでいく。食卓の50㎝横をイグアナが歩いていたりもする。雄大ではなく濃密という形容がふさわしい、臨場感のあるこの公園の自然とひとつながりになった空間だ。3月、乾季の太陽にジリジリと焼かれつつ、パイナップルやコーヒー、ジュースのように甘いお茶に舌鼓を打ちながら手を動かした。
ターゲットである蝶の大きさに比して、罠は大掛かりなものだった。目の細かい大きな網を、長さ1m、直径40㎝ほどの筒状に縫い合わせて作る。筒の底にあたる部分には、4本の短いひもでプラスチックのお皿をつるす。半分発酵させたパイナップルを置いて、蝶をおびきよせるためのものだ。お皿が傾かないようひもの長さを均等にするのが意外に難しかったが、要領をつかんでくると私はすっかり気をよくし、「将来、罠作り職人としてここで働かせてくれる?」と、スタッフ達にちょっぴり本気で聞いたりした。
罠をしかけるのは、鬱蒼とした森の中。地上6m、4m、2mのいずれかの枝を選んで、筒のてっぺんをくくりつける。巻尺代わりに罠の底からたらしてあるそれぞれの長さのひもが、たるまずに地面に届いていればOKだ。種類によって飛ぶ高さが異なるので、捕える種類に偏りが出ないよう、高さを変えるのだという。蝶は上に向かって飛ぶ習性があるので、いったん網の下に入ると後戻りできないという話も面白かった。そんな蝶の生態を熟知し、調査を仕切っていたスタッフは、「本を読んで自分で勉強した。学校で勉強したことと何を仕事にするかは別さ、そうだろう?」とさわやかなプロ意識をにじませていた。私が罠職人として公園で働く日はまだまだ遠そうだ。
日の出前に起きて罠を見回りに行ったとき、森で不思議な木を見つけた。長さ5、6cmほどの平たい半円状のサヤがたくさん実っている。サヤの外側の円周に種が入ってぼこぼことふくらみ、格闘技をやってうっ血した耳のようだ。コスタリカの先住民も同じことを考えたらしく、この木は彼らの言葉で耳を意味するグアナカステという名で呼ばれていた。私が2本のサヤを自分の耳にさして写真に納まらずにいられなかった気持ちは、分かってもらえると思う。ちなみにグアナカステツリーはコスタリカの国の木であり、種は手工芸品にも使われていて、ガイドのロリにもらったネックレスは私の宝物だ。
見回りに行く私たちに、キッチンのおばちゃんが持たせてくれた朝ごはんのことも思い出す。直径25㎝ほどのタッパーに、コスタリカでほぼ毎食食べられている豆ごはんがどっさり。その上にはカリッと焼いた甘いバナナや、卵、とうもろこしのトルティージャなどが無造作に乗っている。そのタッパーと丸のままのリンゴを、むき出しのフォークと共にリュックに放り込み、いざ森へ。日本のかわいいお弁当箱やアルミカップ、星型ニンジンやらタコさんウィンナーやらがいかに特異なものか、改めて思い知った。次第に目覚めていく森の中で、見晴らし台に座って食べた朝ごはんは、格別の味だった。
このおばちゃんは、みんなの食事を作るために週末もキッチンにいたので、ゆるゆると過ぎる休日の昼下がり、私はよく彼女や中学生になる彼女の娘、親子の近所の友人たちと過ごしていた。スペイン語しか話さない彼らとの時間は、自分の語学力を試すチャンスであり、言葉が満足に通じなくても人はこんなに仲良くなれるという証左でもあった。私たちは互いの国や学校、恋愛の話で盛り上がった。私が日本語や点字を教えると、おばちゃんはなぜかスペイン語の指文字を教えてくれた。肩もみや腕相撲をし、音楽を聴いているときは、言葉はいらなかった。すっかりくつろいだ私は、地球の裏側に来ていることをうっかり忘れるほどだった。
蝶の調査と、そこに連なる思い出をたどると、ほおが緩むのを抑えられない。帰国して9か月が経っても、あの3週間の出来事をこれほど鮮やかに思い出せるとは、なんと幸せなことだろう。(次号、最終回へ続く)

カテゴリー: お知らせ

新着絵本のお知らせ 2017年製作300冊超!

本年最終、新着絵本のお知らせです。上写真、左上から、

1.しろくまちゃん パンかいに
2.のげしとおひさま
3.おひさま ぽかぽか
4.かえるとカレーライス
5.いしゃがよい
6.もしもし おでんわ
7.おさじさん
8.くれよんのくろくん
9.くろくんとふしぎなともだち
10.くろくんとなぞのおばけ
11.わんわん なくのはだあれ
12.あいうえおばけだぞ
13.りすのかぞえうた
14.もじゃ もじゃ
15.Who Lives Here?
16.Under the Sky
17.Round and Round the Seasons Go

下写真、左上から、
18.つぐみのひげの王さま
19.いっしょにいたら たのしいね
20.落語絵本 ひとめあがり
21.落語絵本 みょうがやど
22.落語絵本 めぐろのさんま
23.へびのクリクター
24.マリールイズ いえでする
25.よかったね ネッドくん / Fortunately
26.海をかっとばせ
27.はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー
28.はたらきもののじょせつしゃ けいてぃー
29.しんかんせんで おいかけろ!
30.うちにかえったガラゴ
31.はがぬけたよ
32.にぎりめしごろごろ
33.のろまなローラー

数えてビックリ!! 本年はなんと312冊も作りました!蔵書だけでも244冊(月20冊!!、わぉ~)+全国盲学校に送付した60数冊。昨年の2倍、一昨年の何と4倍です!オムロン様からご寄付いただいた落語絵本シリーズも、年内にまさかの全13冊が完成しました!

なんと言っても機械の威力が大きいですがさらに、ゆめコープ様のご支援で絵本を一括購入し見通しを立てられたこと、作業会で皆がシートをどんどん切ってくれたこと、優秀な点訳者Iさんのエネルギッシュな働き、フィルム仕上げの熟練度もアップし・・2年前には1000冊プロジェクトなんて夢のまた夢、と思っていましたが、すでに800冊を超え、視野に入ってきました~!

1人は、1日はほんの少しでも、続けているといつしか大きな力になることを学んだ1年でした。関わってくださったすべての皆様、本当に有難うございました!来年もどうぞよろしくお願い致します。

 

カテゴリー: お知らせ

ニッセイ財団様の交流誌で紹介されました

ニッセイ財団様の「児童・少年の健全育成助成」等で、今年度助成された団体の写真や活動状況を紹介する交流誌「元気っこFORUM」で、ユニリーフの活動が紹介されました。

ニッセイ財団様は1979年設立以来、実に全国1万4千の団体に助成された由緒ある財団でいらっしゃいますが、今年度の全国279団体中、特に大きく紙面を割いて紹介された6団体の一つに選んでいただきました。

既製品のように美しく、原本のように薄く、リング穴で絵を損なうことのない製本でユニバーサル絵本がグレードアップ!それを可能にした新しい製本機購入に、高額のご支援をくださったニッセイ財団様に、この場を借りて改めて御礼申し上げます。関係団体の皆様にも絵本を知っていただけ光栄です。絵本の裏表紙に「製本機寄贈ニッセイ財団様」のシールを見つけたら、是非思い出してくださいね。

 

カテゴリー: お知らせ, 掲載情報