お知らせ
広瀬浩二郎先生講演~「さわる」取り組み
出版UD研究会主催、広瀬浩二郎国立民族学博物館教授の講演に参加しました。20年以上「ユニバーサル・ミュージアム」をめざした活動、特に「さわる」展示の充実に取り組んでこられた著名な全盲の研究者です。
著作の表紙や、「さわる」企画展のチラシには、透明の点字とともに触図も描かれています。こちらのチラシ、浮き出し線の三味線の絵、見えますか?意図は「さわる」動機づけになるとよいとのこと。なるほど、一瞬でも「さわる」機会を、ということですね。勉強になるなぁ~
印象に残ったのは、例えば縄文土器にさわると、「モノの背後に人がいることを感じる」。そして、そんな経験が「人とふれあうマナーにつながる」というお話。時を超えて人と人とが心でつながる、そこが大切であり、それを生み出してこそのモノなのだ・・と思えました。
考案された「触察体操」(!?)、鑑賞前後に対象とよく対話するように気持ちと体をリラックス。確かに皆さんとご一緒に体を動かすと、なんだか距離も縮みます。
この日はもしもに備え、模型のチラシとユニバーサル絵本を持参しました。突然にも関わらず、光栄にもユニリーフの名をご存知だった主催者様が、紹介の時間まで設けてくださいました。休憩時間には何人もの方がお声かけくださり、「建長寺の模型聞いていました」「今度行ってみます」と。ユニバーサル絵本製作講座へのご関心まで。
広瀬先生は第一人者でありながら気さくに話してくださり、ファンがたくさんいるのも頷けます。木造文化財建築の屋外模型は関西にあるか伺うと、「ないと思う」。先生が御存知ないなら日本初と名乗ってもいいのかも・・!
ご縁あった方々との再会、知ってくださっている方々、新たなご縁・・感謝とともに、ユニリーフいつの間にか長くなったのだなぁとの感慨も。いろいろな方とお話できてよかった、東京ちょっとコワイけどまた来よう。
出版UD研究会成松様、広瀬先生、会の皆々様、本日はお目にかかれ、お近づきになれて光栄でした。貴重な機会を本当に有難うございました。今後ともどうぞよろしくお願い致します。
「触れる展示で広がる学び」記事をめぐるご縁
「同じ展示を一緒に味わい、お互いの感想、感覚の違いを共有できることが、ユニバーサル・ミュージアムの最大の成果」
11/7付産経新聞記事「触れる展示で広がる学び、ユニバーサル・ミュージアム増加 見える人にも見学以上の発見」の最後にあった柳原崇男近畿大学教授のコメントです。心震えました。一素人である私が経験的に感じているのと全く同じ!そう、分かち合うことはより豊かになることですよね・・
引用の許可をいただこうとオソルオソルご連絡したところ、なんと光栄なるお言葉とご自身で撮影された美しい写真まで送ってくださいました:

バルバカン砦@Poland
「建長寺仏殿の精巧な模型は、知りませんでしたので、ぜひ現地で拝見したいと思いました。
私自身もこれまで、海外で設置されている触察模型に触れる機会があり、それらはいずれも、晴眼者も楽しめるものであり、視覚障害者の方にとっては、文化遺産への理解をより深めるうえで非常に良いと感じていました。
建長寺での模型制作と設置のご活動は、非常に意義深いものだと思います。貴重な情報を共有していただき、本当にありがとうございました。(中略)日本の寺社仏閣の建築物もいろいろ作ってくれたら、楽しみが増えますよね」
建長寺模型はやはり関西では全く知られていないよう。是非話題に!と図々しくもお願いすると、関係のお仲間にお知らせくださるとご快諾くださいました。
数年前、識者にも役所でも「そんなもの作ってどうするの!?」と疎まれ続けた”さわる”模型。面識もない立派な大学の先生が温かいお返事をくださるようになるなんて・・(涙)少しずつ、お一人ずつ、広まっていきますように。
近畿大学柳原崇男先生、この度は突然の御無礼に温かいご返信を有難うございました。これからもご指導くださいますよう、どうぞよろしくお願い致します。
修理作業会@逗子

ユニリーフでは毎月初めに選書・貸出をしていますが、作業は返却本のチェックから始まります。
リングの破損、リング周りの破れ等々、1箇所くらいならよいですが、絶版の絵本が行方不明になったり、全体に水のシミがついたりと、想定外のこともたくさん・・(涙)
さらに苦労して買った、粘着テープに熱をかけてページを貼る製本機。仕上がりは美しいけどどうしても落丁が・・結局また全部解体しリング製本に作り直し(涙)。
もうコツコツコツコツ修理するしかありません。で、この日は選書の方たちにお願いして、2時間皆でみっちり頑張りました。
来月送りますね~どうぞお楽しみに!
※※絵本の修理作業、ご一緒にやってみませんか?ご興味ある方、どうぞお気軽にお問い合わせください~♪
【建長寺”さわる”模型を囲むお話会】お話会 第五回
わっ!大盛況!!お客様の前から話すより直接に、ということで、模型前と三門下の2拠点体制を試行しました。
チラシは模型紹介しつつ2か所で配布。初参加のエネルギッシュなお二人が内外問わずお声かけ、SNS発信もお願いし・・受け取られた方はほぼ足を運んでくださったよう。おかげで模型前だけで250名をカウントしました!
スタッフからも、
「当事者がそれを語れるというのは説得力がありますね」(A.O.)
「手応えを感じました。やはり模型に触れながらのお話は説得力もあり、皆さん熱心に聞いてくださっていました。歩さんは日本語でも英語でも、ほとんど途切れることなく説明を続け(中略)Good presentation! と声を掛けてくださった白人女性がいらして、嬉しくなりました」(S.K.)
さらに特筆すべきは、土曜法話の和尚様!ご挨拶に伺ったら模型の話を聞いてくださり、なんと御法話でも「有難いお話(!?)」とご紹介くださいました。まさかの御反応に「えっ?言ってくださってる?」「聞いて!聞いて!」皆で耳を澄ませ、有難いことと感じ入りました。
スタッフも「『建長寺さんらしい企画』と法話の中で紹介されていたのが良かった」(A.M.)
三門下では20分×2回の予定が人が少なく1回に。それでも、円覚寺横田南嶺管長の禅の絵本『パンダはどこにいる?』をユニバーサルに作り、紙芝居『建長寺のたぬき和尚』伝説と共に、場にふさわしい演目が揃いました。
今度は模型までの参道に並んでやろうか・・と心ははや来月に。発見のある充実したお話会にしてまいります。次回は12月13日(土)11:30~、建長寺でお待ちしています。
選書・発送作業をしました 11月
11月6日、作業会へ向かう道中の山々に赤や黄色を見つけ、見覚えのある11月の景色に上昇気分で参加しました。
手慣れた作業の中にも、あれ、そんな設定あったの?とか、プリンターが動かない~など、毎回の発見やハプニングは付きものです。思い込みや慣れ合いが良いほうへはたらくよう、同世代仲間で照合や確認を怠らないよう気をつけています。
点字レターを作成しているメンバーがお休みしていることもあり、みんなでチャレンジしてみる流れになっています。かくいう私も初挑戦!お伝えしたい言葉が一文字ずつ、パーキンスによって6つの点に姿を変えていきます。用件を伝える、思いを伝える、久々そんな意識をもってメッセージを作成しました。
秋から冬へと季節を変えていきますが、さまざまな感覚手段でもう少し秋のメッセージを味わいたいと思います。お送りした中にも味わい深い絵本ががあるかもしれません。お楽しみくださいね!
M.K.






















