目を閉じて、さわって遊んでみたら、何が見えるだろう・・10月1日、「触覚で遊ぶワークショップ」を開催しました。
はじめは、何の模型か知らされず、目隠しをして、よーく触って粘土で再現します。大きく全体を作る人、パーツに分けて作りくっつける人・・「見えない中でやるのは難しいなと身を持って実感」とのお声が。
次に、触り心地の違うカードを、言葉での表現も頼りにして、ペアでマッチング。「いちご」「ぐるぐる」・・と言いながら探し当てます。
すごかったのは小学校1年生と5年生のペア。使う言葉が絶妙で「イナヅマ!」「雨!」、それで一瞬で通じ合い、「ああ、これね」とワンタッチで選べます。
大人が2セットやる時間に3セットやり、しかも全問正解!子どもの手指の感覚ってこんなにも鋭いのですね。
それから、何も言わず絵本を渡しました。「本だ!」との言葉が出るまでにも少しの間が。点字使用の小学生Rくんに、皆の前でさわって読んでもらいました。
さて、こんなことを十分に体験してもらってから、話題は観光に。大きな建物ってどうだろう・・全盲のUさんに伺うと「何も見えないよねぇ」。
そこで、建長寺”さわる”模型プロジェクトをご紹介。するとUさん、「ジオラマを私が見ても一つの緑にしか見えない。あれがやっぱり触れたら」、声を弾ませ「想像が出来るんですよ!」
以下、皆様からのご感想です。
Tさん:「どれも心に残ったが、最後の建長寺のプロジェクト、これはすごいことだなと思いました」。
Mさん:「参加してみないと分からないなっていうことがいろいろありました。やったうえで、その建長寺さんの話とかはすごく意味があるんだな、というのがすごくわかりました。これやらなかったら、あまり入ってこないプロジェクトだったかもしれない」
Nさん:「知っているつもりでも、やってみないと分からないというのがよくわかりました。特別なことではなくて、もっとみんなが身近に感じられたり、当たり前になるようにするためには、今日がすごく有意義だったなあと思います」
小学1年生Kくんのお母様:「視覚にすごく頼る時代になっている。目の見えない体験をさせてもらって育ちの中で育んでいきたい」
眼科医Sさんからは「他人事ではなく、皆だいたい見にくくなる!」「出かけたり読むことをあきらめたりするのではなく、いろいろな手段で物を鑑賞したり景色を楽しんだりすることが出来るということを、今日学べたかなと思いました」力強いお言葉です。
自分で考えて、初めて何かをするときは、本当に大丈夫だろうか・・と不安があるもの。目を閉じて遊ぶワークショップも、ブロンズ模型も、皆様に良さを教わり、大きな励ましをいただきました。
本日は、ご参加本当に有難うございました。