散り始めの桜と真夏のような暑さが同居したこの日、「建長寺”さわる”模型を囲むお話会」を開催しました。10回目です。
人出も多く、三門下でひと休みされている方に向け急遽舞台を前進、紙芝居を上演しました。カチッ、カチッと拍子木を鳴らし、法被姿で口上を述べる――日本固有のこの芸能は、外国の方はもちろん日本の方の心も惹きつけます。三門下で語られる三門再建の伝説を、123名の方が楽しんでくださいました。
一方、参道から模型のエリアは落ち着いた雰囲気です。それでも、模型誕生ストーリーに足を止めてくださる方からは、国内外を問わず、「応援します」「広まるといいですね」といった温かい言葉や拍手をいただきました。中には、つらい思いを抱えていらした男性が話を聞き、「来てよかった」と涙ぐまれる場面も。全身全霊で取り組んだプロジェクトは、今なお誰かのお心に届いています。
仏殿は現在修復中、覆いがかかり外観を見ることができません。だからこそ、その前で仏殿を”触れて知る”体験を行いました。まず当事者スタッフが両手で、全体から細部の順で、さわってみせ、その後目を閉じさわっていただきます。
「頭の中に立体が広がりました」
「さわると想像がふくらみます」
「こういうものは必要。もっと増えてほしい」
71名もの方が新しい仏殿の姿を体感されました。
障害当事者によるナビゲーションには、「さわる経験から生まれた知恵」があります。目では気づかなかった張り出し部分や裏口の格子模様――目を閉じ、対話しながらさわるからこそ生まれる新たな発見!それは、触覚から世界をひらく行為です。
この”触れて理解する”という身体的な感覚は、身体性を重んじる禅の教えと深く響き合い、私たちの世界の見方を静かに広げてくれます。
「見える人と見えない人が一緒に楽しむという視点を持ったことがなかった、感動しました」
「お母様の思いに胸を打たれました。言葉が出ません」
母の願いへの共感とともに、この模型が未来への希望であることを、いま改めて感じています。
人は、共に在ることで変わります。
日本最古の禅寺から始まったこの取り組みが、全国の寺社や文化財へと広がっていくことを願っています。
【次回のお話会】
■5月9日(土)11:30~12:30 建長寺にて
見て、聞いて、触れて――五感で楽しむ建長寺体験。
ナビゲーターのAさんと模型にさわってみませんか。
共に触れ、共に知り、共に生きる未来へ
※本活動に関心をお持ちの方は、どうぞお気軽にお声かけください。











