お知らせ
Suzu’s セレクト ②:ゆきむすめ
第2回は、12月の新着絵本から。
『ゆきむすめ』(内田莉莎子 再話/佐藤忠良 画)を紹介します。
子どものいないおじいさんとおばあさんが雪で女の子をつくると命が灯り・・ゆきむすめは動きはじめます。
おじいさんとおばあさんはゆきむすめを娘として可愛がりますが・・
この絵本は、ロシア童話の一つであり、物語が最初に発表されたのは今から150年前の1869年。長い間愛され続けているお話で、現在ゆきむすめ(ロシア語で「スネグーラチカ」)はなんとロシアのサンタクロース「ジェド・マロース」の孫娘としてクリスマスのお手伝いの役目を担っています。
同じくロシア童話である『おおきなかぶ』の翻訳を担当したロシア文学者内田莉莎子さん、挿絵を担当した佐藤忠良さんが作品にしました。佐藤さんはシベリア抑留を経験しており、その時に実際に見たロシアの風景を参考にして絵を描いたそう。
余談ですが、この絵本が届いた翌日に1月まで文化村で行われていた「国立トレチャコフ美術館所蔵ロマンティックロシア展」に行ったところ、まさかのまさかで1899年に描かれたヴィクトル・ヴァスネツォフ「雪娘」の絵が飾られており、見ることができました。写真はその時購入した絵葉書になります・・!
この絵本を通じてぜひロシア文化にも思いをふくらませてみませんか。
利用者さんからのお便り 1月
昨年末から1月にいただいたお便りです。心ははや新年度に向かっている方も・・早速ご紹介しますね~
◆初めは、英語を聞き続けている関西の4年生Y子ちゃん。何度も同じの送ってしまい、ケガの功名・・
”Under the Sky”はお借りするのがたぶん3回目ぐらいだと思うのですが、なんと・・。覚えられました!!継続は力なりですね。無理なく意味も理解し、絵を見て英文が出てくるとは思いませんでした。ありがたやです!!
◆東京の本好き兄弟3年生のT汰クン。
パンやのろくちゃん、げんきだねはグフグフ笑いながら聞いていました。自転車の練習のお話は、大人がろくちゃんそっちのけで言い合いしてるのが面白かったようです。サンタさんのいちにちは一人で読んでいました。色々考えながら読んでいる姿に成長を感じました。
◆お年賀状ありがとう。東京の盲学校2年生F介クンは点字です。
「にじ」のお話がおもしろかったです。
◆神奈川年少さんのK埜クン、妹のM実ちゃんとのやりとりがほほえましい・・
M実が「わにわにの~」シリーズがとても気にいって、よんでやっているとK埜もやってきて・・よこせよこせ、もう1回よんで~になります。
◆東京の盲学校3年生のK真クンも、いつも妹さんと一緒。お気に入りが増えてきましたね~
11ぴきのねこシリーズ大人気です!2人とも絵本大好きになりました。
◆東京の盲学校2年生のK太朗クンは、毎日ママと絵本タイム・・・幸せな思い出と確かな力になりますね。
楽しく毎日読んでおります。「かぶさんとんだ」と「やさいだいすき」は自分で読めました。今は、漢字が本当に好きで、毎日質問ぜめにあっています。沢山の本にふれて、もっと日本語が好きになりますように。
◆神奈川の1年生Rクン、点字のお手紙がだんだん長くなっています。
12がつごうは「トラのじゅうたんになりたかったトラ」がすきでした。とくにすきだったところは、せんたくものみたいにトラがほされたところです。じかいもたのしみにしています。
◆神奈川の年少さんK広くん、今年はいろいろ出来ることを増やしてほしいです。千葉の年長さんY奈チャンは、4月から点字が始まるので絵本の楽しみ方も変わってくるのだろうなとの期待感。春が待ち遠しいですね・・
◆最後は、九州の6年生T吾クン。「にぐるま」って何?と聞かれ、見たことがないので「そうか知らないのか~」と思ってしまいましたとママ。せっかくのきっかけ、すぐでなくても、「にぐるま」にかかわる経験を積み重ね、一つ一つメージを作っていきましょう。
なぞなぞえほん2のまきは、ぼくがだいすきなほんでした。かぞくにもんだいをといてもらったけど、すこしむずかしかったです。でも、こたえがひとつずつずれているかんじがしました。なのですこしふしぎでした。もんだいがあっておもしろかったし、たのしかったです。あたまのたいそうにもなりました。またなぞなぞえほんをおくってほしいです。
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皆様から寄せられたお便りは、ご本人が特定されないような配慮のもとに、当HP、FBに掲載させていただくことがあります。掲載は困るという方は、事前にご連絡くださいますよう、よろしくお願い致します。
逗子高校ワークショップ2019 ユニバーサル絵本作り 初日
1月21日、毎年恒例、逗子高校1年生のワークショップ。
地域講師による14もの講座の一つにユニバーサル絵本作りも入れていただいています。点字を学び、25名の生徒と2冊の本を作ります。
今年は今までと何が違うかというと、初めてご担当の先生も参加してくださったこと。先生もご一緒に話を聞かれ、課題にも取り組んでくださいました。嬉しいことです~
もう一つ違うのは、男子が多かった!半分近く、男子生徒も来てくれました。こちらも初です。
今年のみんなは静かだなぁ・・発言もないけど私語もないってある意味スゴイ!(写真のとおり、ほら、マジメでしょう~!?)裏から打つのは戸惑うと思うけど、少しずつ慣れていきましょう~
逗子高校部活動の絵本製作が神奈川新聞フリーマガジンで紹介されました
逗子高校のボランティア活動部Z-Selecで行っているユニバーサル絵本の製作活動が、神奈川新聞社発行のハイスクールエイジを応援するフリーマガジン「H!P」(2018年冬号)で紹介されました。
今回のテーマは、Can I help you? 外国人へのおもてなしや手話を学ぶ他高校の部活動と共に、「点字絵本」として掲載されています。
普段はおとなしめであまり思っていることを言わない生徒たちですが、子どもたちの役に立っている喜びや、「もっと点字を普及していかないと」といった思いを語ってくれていました。
目の前にあるのはひたすら地道な作業です。が、今のみんななりに何かを感じてくれて、その種が人生のどこかで、また社会のどこかで芽を出し、少しずつでも育っていってくれたら・・・そんな日が来ることを願ってやみません。
ユニバーサル絵本製作講座 @逗子
1月12日(土)午後、3時間をかけてユニバーサル絵本製作講座をしました。
参加者は作業会関係から3名、ポスターを見てくださった方4名(嬉しいことに大学生も!)、さらに新聞記事から原稿作成ボランティアをやってくださっている方も2名遠くから来てくださり(感激の初対面!)計9名、本当に有難いことです。
通常は点字の説明から絵本ページ作成まで3時間では相当キツキツですが、作業会メンバーのさりげないヘルプも嬉しく今回は素晴らしくスイスイ~、普段やらない周辺作業や点字タイプライターでの本番打ち、活動への思いや近況のお話までしても余裕で仕上がりました。スゴイッ!
ご感想を聞くと、いつも一部作業だけなので「何をやっているのか分かった」「点字は初めてだったけどきまりが分かって読める気がする」「特にタイプライターが楽しかった」「今日は本当に来てよかった!」・・・嬉しいご感想をたくさんいただけました♪ ヨカッタ~
PCだけのやり取りだった方々から絵本の点字を打ってみるとのお話があり、次回は作業会にという方もいらっしゃり、なんだか次につながる気配があちこちに・・・無事終了した安堵と感謝、新たな出会いや今後への期待に心躍る充足感~~完成したら皆様のお名前を入れて貸し出しますね。本日は本当にありがとうございました。