【建長寺”さわる”模型を囲むお話会】お話会 第六回

お話会も師走、6回目になりました。

読み聞かせは今回、三門下から参道入り口へと場所を変えて試行。レトロな紙芝居の舞台とマイクの声に誘われて、徐々に足を止めてくださる方が増えてきます。

荘厳な三門を背に、再建にあたっては裏山の狸までが関東一円を勧進に歩いたとの伝承に、しばし二百五十年前に思いを馳せるひととき・・

おとなり円覚寺横田御老師著『パンダはどこにいる?』、こんな絵本を通じ「禅の心」に触れてみるのもこのお話会ならでは。

参道入り口では、模型+修復前の仏殿を大きく写すパネルに見入る方も。覆いの中の仏殿の雄姿を思い描くお役に立てれば何よりです。

模型前は、おかげさまで今回も盛況。模型に近寄れず、さわるのをあきらめてしまわれた方もあったそう。お一人お一人との会話も、仏殿建築の見どころなど大勢に向けてのトークも、どちらも同じように大切。

実は、この場もばっちりユニバーサルなのお気づきですか。支えているのは、目の不自由なスピーカーにもお客様にも、終始心を砕いているスタッフ。「その場が見えている者として状況を的確に伝え、双方ともに楽しい時間が共有できるようなお手伝いを心がけないと!」(A.O.)

スタッフとて目の不自由な人と接するのは初めてです。が、毎回質問がびっしり、真摯に取り組んでいます。感謝とともに、やはり混ざることだな・・と実感します。

笑顔でチラシを配るスタッフにとっても発見が。「私はこれまで、模型は見るものだと何となく思ってました。大きすぎて全貌が見えないものも、小さいと見える。 でも、この活動に誘っていただいて、触るってアリなんだなと気付きがありました。知らないこと、いっぱいあるね。おもしろいなあ」(T.K.)

その昔、海外の模型を評する記事に「互いに話し、互いに学び、互いに興味を持つ・・」とあったのを思い出します。「共に生きる」一歩、きっかけは確かにある、のかな。

おかげさまで、たくさんのご縁と大きな学びをいただいた1年となりました。本当にありがとうございました。

次回新年1月10日(土)、建長寺でまた元気にお会いできますように・・どうぞ良いお年をお迎えください。

 

 

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