3月24日、ユニバーサルに一緒に遊ぶイベント「皆一緒に多感覚で遊ぼう!」’21、葉山町の古民家カフェで開催しました。
ご参加は、点字使用の小学2年生A子さんとB絵さん、普通文字使用の小学5年生C実さんとD菜さん。どんな子かな~お互い初めての出会いにドキドキ、とっても緊張しています。が、終わってみれば無事にどころか、お互い大変実りある時間になりました。
プログラム1番は目を閉じての粘土大仏作り。大仏に触ったB絵さんの第一声は「おひなさまみたい~」たしかに!
大仏様のらほつはインパクトがあるらしく、それぞれに小さい玉を作ってみたり竹串でボツボツつついてみたり工夫をこらします。「難しいー!」「全然できない・・」と言い続けながら40分、同じ模型からとは思えない個性あふれる仕上がりに。
初め、どうやるのかわからない~と言ってハンバーグや大きなおだんごを作っていたA子さんでしたが、大仏様まるく可愛くいい感じにできました~今日はこの活動が一番楽しかったそう⁉ よかった~
次は、日常の音の風景を聞いて場面を考えよう!そのA子さん、わずか14秒で「コンビニ!」と大正解!駅や電車の音は誰も迷わず、バス通り沿いのスズメのねぐらはちょっと難しかったね。
3番目は、皆で『だいぶつさまのうんどうかい』という絵本を輪読しました。5年生には絵の描写もお願いし、ママからは「文字だけでは感じられない本の世界観を知ることが出来たのかなと思います」との感想が。2年生が手で読む様子を見て、C実さんは「点字もスラスラ読んでいて楽しそうに本を読んでいてすごいと思った」。
続いてカードゲーム。「たっちまっちカードあそび」は、ペアになって言葉と触り心地でカードをマッチングさせます。どちらのペアも全部当たりました!B絵さんはこれが一番楽しかったそう。
最後は「ミステリーシェイプス」。星や舟の形と、その形が凸に付いた板、凹に抜いた板とをそれぞれ2セット、制限時間内にマッチングさせます。2年生2人の「できた!」が早く、オドロキの声が上がります。
このゲームは新鮮だったようで感想もたくさん。C美さんはこれが気に入って「形を探すのが楽しかった。」「月(三日月)だったら、こうなってるのか(上向き)、こうなってるのか(下向き)を見分けるのが難しかった。」やや苦戦したD菜さんも「普段はこうやって車とか形を見てるけど、それを触って見ると全然違うものに見えてくるから、すごい逆に全然わからなかった。」「(2人が)すぐできちゃってこういうの慣れてるんだな~」と。
最後にふりかえり。どうだった~?
○2年生2人からは、お姉さんたちと一緒にやってみて「楽しかった!」
○5年生C美さん。「すごくよかった。粘土で目をつむって大仏をつくって、A子ちゃんとB絵ちゃんがすごく上手にできていてビックリした。(中略)これからは目をつむってものをさわってものと触れ合うようにしていけたらと思う。」
○5年生D菜さん。「普段は障害のある人とはあまり関わらなかったけど、関わってみるといろいろ違うところはあるけど、目が見えなくても普通に話せたし、指の感覚も、点字読んでるとかも普通に読んでる感じですごいなと思いました」「やってみて、視覚があるのとないのとでは見える角度が違うことを知りました。そして、普段とても視覚に頼ってることも分かりました。この体験を将来に活かしていきたいです。」
○付き添ってくれたKさん。「貴重な体験をさせていただきました。和やかな雰囲気の中、視覚が当たり前のようにある私たちは、見えているようで見えてない、感じているようで感じていないものがたくさんあると思いました。」
○A子さんママ。「視覚を使わず手指だけの作業がどれだけ大変なのか、4人を見ながら改めて実感しました。」
○B絵さんママ。「そしてなにより、鎌倉大仏に実際に連れて行ってあげようと思います!大きさを感じられるかなぁ。」そうですか!?嬉しいな~!!!その日に私たちが目指している触れるジオラマが出来ていたら、どんなにステキだろうと思うとワクワクします!
たった4名の子どもたちのイベント、ユニバーサルな社会を目指すには小さ過ぎる一歩かもしれません。が、なんだかその後両方から、住所を知りたいって交換した模様・・(!)皆の胸に、小学校の時にそんな活動を一緒にやったなぁ~と刻まれればいい・・大人になって心に何かが育っているかもしれません、この日の満開の桜のように・・
このイベントは、今後も継続的に開催します。たくさんの子どもたちのご参加をお待ちしています。