1月18日(土)、ユニバーサル絵本製作講座をしました。今年度助成くださっているキリン福祉財団様はじめ、将来の夢を見据えた高校生や学生、小学生や社会人、専門分野から熟年世代まで幅広く、定員いっぱいの半数は群馬や静岡を含む県外からのご参加と、冷たい雨と雪の中でも関心の高さや広がりを感じる開催となりました。
製作に必要な2つのアイテムその1は絵本です。点字シートを挟むために解体するのですが、閉じ部分に定規とカッターの刃を当て、ばらばらに外していく高校生や若者の器用さを見て感心しました。
その2は要となる点字です。まずは基本の読み・書きを学び、次に墨点字を書いたり白紙に点字を打つリハーサルをしたりしました。打つ作業は読むのと反対向きなのですが、学生や若者の吸収の早さや知識経験がある方の手際の良さを横目に、初心者の私は向きを間違えたり打つ位置がずれたりと、何度かのチャレンジをする脳トレタイムとなりました。
さあいよいよ本番、点字を打つプラスチックシートを各々裁断し、一点ずつ慎重に打ち続け担当ページを仕上げます。シートを裏返し浮かび上がった凸字を触ってみると、点が文字になり絵本の新たな息吹に触れた感じがして、ちょっとだけ絵本を手に取るお子さんを想像することができました。終了後にはもっとやってみたい、自分にできる活動はあるか、点字を学びそれを何に生かすかなど、建設的な質問や歓談が多く聞かれました。
大下代表の経験やユニバーサル絵本へ寄せる思いを聞き、きらきらしたまなざしで夢をふくらませる学生、専門性や人生経験を持った世代の真剣な表情、今日の3時間はユニバーサル絵本のほんの一部かもしれませんが、点字を必要とする絵本の触野と、見える人の絵本の視野とが何ら隔てることなく、一つの世界を描く可能性に触れた講座だったと思います。
M.K.